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友人が父上より譲り受けたカメラ。 ケースのカビがひどくてもうだめかと思ったのだけれど、中身は意外とキレイ。 ファインダーとレンズ内に曇りはあるけれど、友人は気にせず使っていました。 しかし、しばらくするとシャッターが切れなくなったとのことで相談を受けました。 ぼくはカメラ修理に明るいわけではないけれど、機械いじりは嫌いではないのでひとまずカメラを預かることに。
この HI-MATIC E(ハイマチック・イー)は1971年に当時の minolta (現 konika minolta)が発売した、レンジファインダー・カメラの普及機です。 かなり賢い自動露光システムが載っているらしく、修理して今でも使っている人がいるようです。 ただ、賢すぎる故なのか手動では露光をいじれないことが難点といえば難点とのこと。 搭載レンズは比較的明るく Rokkor QF 1:1.7 f=40mm というものです(“QF” は4群6枚を表す)。
実は、ぼくはレンジファインダー・カメラを触ったのがこれがはじめて。 確かに、ハーフミラーを通してファインダー中心に二重像が見えます。 これをピタリと合わせる要領でレンズを送り出すことで、ピント合わせを行います。 うむ。 噂に違わぬ動き。
ピント合わせは問題なくおこなえるのだけれど、確かにレリーズ・ボタンを押し込んでもシャッターが切れません。 電気系統かなー。 ひとまず、電池室を調べます。 すると、なんと液漏れ。 これが噂の……。 そして入っていたのは HM-N という水銀電池。 これまた噂の……。 使用期限はなんと 1982/07 ですよ。 そりゃ動かなくなるだろう。 むしろ何枚かだけでも撮れたことが驚きです。
恐る恐る底板を外してみるも、液漏れは電池室より外には影響しなかったようで内部は至ってきれいです。 おそらく電池を入れ替えれば動くであろうことは予想がついたのだけれど、残念ながら水銀電池は既に製造が中止されていて入手はほぼ不可能です。 しかし世の中よくした物で、代替手段が残されています。 現在でも入手可能な LR44(アルカリ電池) や SR44(酸化銀電池) などに変換アダプターをかませることで、旧式のカメラに対応させることが出来ます。 アダプターの自作も可能なようですが、そこまで気力体力のない社会人はいやらしく金で解決します。 関東カメラサービスが製造しているものを、ヨドバシカメラで2,300円程度で入手できました。
- 水銀電池アダプター - 関東カメラサービス
- 関東カメラサービス 電池アダプター HM-N 2個1組 - ヨドバシカメラ
これを使って SR44 を二本入れてやると、無事にシャッターも動くようになりました。 ただ、HM-N の定格電圧 1.35V に対してSR44 / LR44 は1.55V です。 HI-MATIC E は1.55V x 2 でも正常に動作するようですが、すべての機器で HM-N と同等の動作をするとは限らないそうなのでご注意ください。 特にメーターを持つものは電圧差が針の振れに直接影響するらしいです。
ぼくが生まれるよりはるか以前に発売されたレンジファインダー・カメラ。 なかなか面白いものを手に入れました。 ただ、一個だけ機能のわからないダイアルがあるんだよなー。 説明書がないのが痛い……。
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