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飲みましたよ、塩ビール。
原材料は「大麦、麦芽、ホップ、加計呂麻の塩」。 はい、またもキワモノ系ですね。 ビールに塩です。 この組み合わせ、中学生時代のとある日が思い出されます。
当時、土日の部活練習には水筒持参でした。 しかしスポーツドリンク禁止という厳しいお触れがあったため、いつも中身は麦茶です。 炎天下で飲み干す冷たい麦茶。 これが美味いんだなぁ。 たまりません。
しかしある日、悲劇がこのぼくを襲います。 いつものように飲み干した冷たい麦茶。 渇いた喉を潤す素敵な飲み物。 それがこの日ばかりは違いました。 不味いのですよ、明らかに不味い。 いつもだったら「コクコクッ」と爽やか~に喉を通り抜けていくところが、今日はなんというか「ヌモォヌモォ」とまとわりついて最悪な後味です。 「干し椎茸の戻し汁を間違って持ってきちゃいました」とか、そこまで派手な違いはなくて、麦茶であることは間違いない。 でもいつもの麦茶では決してないのです。 試しに周りの友人たちに飲ませても、皆一様に「これはおかしい」という反応。 「腐ってんじゃない?」「漬け洗いの洗剤が残ってたんじゃない?」と。 とりあえず「飲めるものではなさそうだ」という結論で一致したので、この日は泣く泣く麦茶はあきらめることに。 炎天下、カラカラに渇いた喉。 最悪の一日です。で、家に帰って母親に「麦茶がなんかおかしかった」と伝えると「あぁ、塩入れたんだよ」と驚愕の事実が。 なんと! 麦茶にですよ。 スイカやナメクジと違うんですよ。 そこに塩を投入するこの感性。 なかなか見上げたものです。 その一つまみの塩のせいでぼくがどれだけ辛い思いをしたか。
一応我が家の名誉のために補足しておくと、母親がたまたま見ていたテレビ番組で医者が「運動時の水分補給はミネラルも同時に摂ると良い」的なことを言っていて、そのための具体的方策として「麦茶に塩」が挙げられていたそうです。 だからって、ねぇ。とまぁ、中学生をして「腐敗」や「洗剤」を思わせる「麦 + 塩」の組み合わせが、十余年の年月を経て、再びぼくの目の前に現れたわけですよ。 それがこの「塩ビール」。 もうね、栓を抜く手が震えますね。
グラスに注ぐと軽く白濁した淡色。 エステルのちょっと華やかな香り。 飲んでみると……ぼくの記憶にある「塩麦茶」には遠くおよばないながらも、なんというかまとわりつくような後味の抜けの悪さが少し感じられます。 多分そんなに不味くはないのだろうけれど、ぼくの場合はちょっときつかったな。
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