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今年の夏、お台場の科学未来館にはじめて足を運んだときに開催の予定を知った「地下展」。 地下好き心をくすぐるなんとも素敵な響きの企画展です。 開始日の 9/22 を心待ちにしていたわりにはなかなか暇が見つからず、先日やっと行ってまいりました。
よく晴れた休日、東京テレポート駅で降りて二人連れや家族連れなどが楽しげに行き交っている散策路を一人抜け、いざ未来館へ。 Web サイトから割引券をダウンロード、印刷して持っていったので、通常だと900円のところを100円割引の800円。 「地下展」は一階で行われています。 チケットに印刷された二次元バーコードを、会場入り口のゲートにかざすと入場できます。 ちなみに、同じチケットで常設展も観ることができ、こちらも同じくゲートにチケットをかざす方式。 以前来たときは、チケットを胸からぶら下げておく方式だったのに、いつの間にやら新しくなっていました。
地下展会場に足を踏み入れてすぐの説明書き(開催の趣旨等)を読んでいると、会場の外から「地下の達人に共同溝についてのお話を聞くイベントが云々」と聞こえてくるではないですか。 「これは聴かねば!」と思って今入ったばかりのゲートへ戻るも、無念の一方通行。 仕方がないので会場を早足で抜けて、再び地下展入口付近へ。 パイプ椅子が並んでいたので、堂々の最前列に陣取って開始を待ちます。
この日の "地下の達人" は東京国道事務所共同溝課の本住武司氏。 共同溝の目的から始まり、シールド工法の歴史や実際の共同溝工事の様子などを模型やサンプルを交えて説明してくださいました。 聴衆へ「シールドマシンが掘ったトンネルから横穴を掘るにはどうするでしょうか?」なんて問題が出されたりもしました。 最前列で目が合ったためかぼくが指されて見事正解(土を凍らせて掘る、いわゆる凍結工法をとる)。 実は以前、東京ジオサイトプロジェクトで日比谷共同溝にもぐり、このあたりは知っていたのです・・・。 お褒めいただいたのにズルで申し訳ない。 「掘り出した土は川の堤防作りに使われる」などなど、なかなか興味深い話が多く、中でも印象に残ったのは共同溝の工事現場に必ず掲げられているらしいこの文章。 なんとも深い。
一、地球を感じろ 地底とは地球の胎内だ、 内臓の中にお邪魔するという謙虚さでのぞめ 二、土圧を知れ 地下空間は膨大な土の圧力の均衡で出来ている 土の中の泡であることを認識せよ 三、目を閉じろ 地底に下りたら目を閉じろ、 そこにある闇と自分の中の時間を見つめよ 四、記憶の堆積を思え 想像を超えた時間の蓄積が その空間に充満していることを想像せよ。 五、空を見ろ 地底から出たら空を見上げろ、 その広がりを体いっぱいに吸って時間を吐き出せ。
本住氏曰く「専門家だけではなく、ぜひ一般の方々にも共同溝を知ってほしい」とのことだったので、イベントの終了後にご挨拶がてら「どうやったら見学できますか?」と伺ってきました。 ちょうど大森・蒲田共同溝のシールドマシンが立坑にたどり着きそうなので、その後、年末か年始あたりに見学会を開く計画をしているとの情報を入手。 特に事前申し込みなども要らないらしいですよ。 この情報を入手できただけでも、今日来た甲斐がありました。 最後に、共同溝工事で出た地下の土をお土産にもらいました。 「東京層」という10-15万年前の地層から出たものだそうな。 砂の中には貝殻の化石も。 うーむ、まさに時間の堆積。
その後、あらためて地下展会場へ。 盛り沢山で書きたいことは山ほどあるけれど、特に印象深かったものをいくつか。
- 回収した携帯電話の電子基盤からレアメタルを取り出すにはいったん全部ごちゃまぜに溶かしてから、再度精錬の工程を経る
- 放射性廃棄物の大深度地下処分は300m(それで足りるの!?)
- 北極の大深度地下に、あらゆる作物の種子を低温保存するプロジェクトが進んでいる(すげぇ、ノアの方舟みたい)
- 南極の氷床の下にはいくつもの湖が発見されている。ボーリングでそのすぐ上まで掘り進んではいるのだが、あまりに長く外界との行き来が途絶していた世界なので、汚染を恐れて湖までは到達させていない。
- 地球コアの密度模型(地殻と較べると桁違いの重さ)
「地下展」は来年 2008/01/28 まで。 地下に興味のある方はぜひとも足を運んでみてください。
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